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アトリエ水平線より

渡会審二の写真日記

ゴールデンウイークはアトリエ水平線は開放します。5 

ゴ―ルデンウイークはアトリエ水平線は開放します、5

お知らせです。 アトリエ水平線はゴールデンウイークに開放します。
4月29日(金)~5月8日(日)時間11:00~17:30(日没時間まで)
これまで秋にここに来られた方はこの期間に是非いらして下さい。
アトリエ水平線の建物が建ついきさつエピソードについていろいろ語ってみたいと思います。
もし鎌倉くらしに興味を感じておられる方が何らかの参考にしていただければ幸いです。

数ヶ月に渡って建築業者さんと激しいやり取りを繰り返した末やっと工事が着工する事になりました。
いよいよ、明日にでもここに建物を建てる時になって、敷地に張られたテープを目の当たりにした時、ボクは「これは狭いな~」と感じました。
こんな狭いチャチな建物なら高いお金を払ってまで欲しいとは思わなくなってしまいました。
施工業者に「この部分をここからここをもっと広げて欲しい」とボクは突然、無茶な事を言いました。
そして急遽図面は変更して重量計算をやり直して構造が変わって来ました。今ここに掲載されている画像は始めの予定では建物の外だったのです。
ボクはこの時に痛感したのは、感覚とか閃きとはやはり非常に重要な判断基準だと思いました。
この時の判断は我ながら「よくぞこんな土壇場で思い切れた物だ」と見事な判断だったと今でも思います。

そしていよいよ工事は着工しました。
しかしいざこの100段の階段を上った場所に建物を建てると言うことは様々な問題がありました。車の横付けは出来ず資材の搬入は足で運ぶしかありません。
世の中で家の基礎作りはほとんどが工場で練られた生コンを一気に流し込む事が常識ですが、ここではそれが出来ずセメント、砂、砂利を一個一個を人が運ぶしかありません。
それを人材派遣のバイトさん数人を雇い、みんなで1日中下から運び込みます。もちろんボクも運びました。
1日中セメント、砂利、砂などを運んで誰もがみなクタクタにヘタバリましたがボクだけはその夕方良い波が出たのでサーフボードを持って走って行きました。
今では滅多に見られなくなった大きなお釜が廻る「コロ」を使い、一袋一袋づつセメント25キロをぶち込み、セメント1に対し砂2砂利3、水バケツ2杯の配合率で次々に作って行きます。
この時、それら一連の作業のすべてはボクがやりました。それはずーっと以前、崖面のモルタルガン吹き助手のバイトをした経験から、どうネタ場の設定をすれば、
流れが素早く重たい物を1日中扱っても体が持つのか、そのコツをバイト経験で知っていました。
さらに生コンの硬さ加減のちょうどの頃合いもだいたい知っていました。柔らかすぎればコンクリートの強度が弱くなるし、
硬すぎれば流し込んだ基礎に空洞が出来てしまいます。硬さに頃合いがあります。
ちょうどこの時に基礎工事専門の鳶職人がいなかったから、「おーい、ちょっと硬いぞ!おーい、ちょっと柔らかすぎるぞ!」と、声が飛んで来ます。
職人にしてみればこうなって来ればボクはもう施主も何でもありませんでした。
多分ここで働いた職人にしてみれば、ボクはずいぶん変わった施主に映った事だったと思います。