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アトリエ水平線より

渡会審二の写真日記

今日も近所のサーフパラダイス 

今日も乗れた近所のしあわせ

今個展の諸々の準備とか他にもやるべき事はパラパラあるが、連日書いているように海辺では連日台風波が立ち上がっていてサーフパラダイスな毎日なのだ。これを見逃す手はない。
今回の台風は南太平洋上で発生して、移動する速度はこれまでに見た事がないくらいゆったりしている、停滞か時速10キロ程度の速度で日本列島目がけて北上している。
波とは不思議なモノで遥か1000キロくらい彼方の南太平洋上で暴れている台風の余波がこっちにまで到達し、それが台風波になって連日サーファーを喜ばせてくれる。
しかも停滞した状態なので、波に乗って遊べる日が多く、土曜日からずーっと素晴らしい波が連日立っている。
土曜日から日曜にかけてグンと波サイズが上がったので月曜以降はさらに大きくなって上級者向けの波に変わるかと思っていたら、そうでもなくまだなんとか乗れる波だ。
よし!行くぞと、朝方ウエットを着込んでボードを持って浜に行った。
ボードを持って出るまでになんやかんやと躊躇するのは、やはり大波の恐怖心との葛藤なのだ、多分それで行けなかったら後で必ず自分に対して何らの後悔が出るから行くしかない。

昨日、火曜日夕方行った時は波は穏やかでとても乗りやすい良い波だった。
今日は昨日にくらべ波サイズが上がっていた。時々やって来る特大サイズの波が目の前でバーン!と海面を叩き付けるように割れてボクの恐怖心を煽る
ボードの目線で大波を見上げると、やはりさすがにデカイなーと久しぶりに海への恐怖心が甦って来た。
パワーのある波に乗りたければ、この大きな波に慣れるしか他に手はない。まだ波に慣れていない頃、巻かれるとパニックになったが、何度も繰り返すと次第に心も体も慣れて来る。
だいたいどれくらい巻かれるのかおおよその察しが付くから、揉まれている時はただ冷静にじっと浮き上がるのを待てるようになるから、端で見るほど悲惨でもない。

サーフィンは大きな波と小さなサイズの波に乗るとではまったく別物だ。乗った感じも違う。大波は自分の命がかかっているからその緊張感はまったく違う。
ここらでは年に1~2回はヘリコプターが海上すれすれ低空飛行で旋回して、行方不明者の捜索が行われるが、なぜかあまり大きなニュースにはならない。

今日ボクはまあまあのサイズの波に呑み込まれた。久しぶりで、体力も気力も体の慣れも出来ていなかったからとてもしんどく、浜に上がった時はゼイゼイ呼吸が荒かった。
巻かれた時は出来るだけ早くリーシュでボードをたぐり寄せて、ボードに掴まって酸素を確保しないと当然の事ながら息が苦しい。
この状態はまるで自分がコインランドリーの回転式洗濯機の中に入り込んで、巻き込まれたような気になる。
でも実は巻かれたとしてもせいぜい長くて10秒くらいだと誰かが教えてくれた、理屈では人は10秒くらい息が出来なくてもたいした事はないはずだけどその理屈は海では通用しない。
これが恐ろしいからサーフィンをしたがらない人が多いと思う、実はボクも長い間サーフィンが壁だったのはそこだった。
この辺りに住み始めてウインドサーフィンをずーっと先に始めたが、サーフィンを始めたのはちょっと時間が経ってからだった、それはやはり波が怖かったからだ。
浜から何度も大波のサーファーを見ていた。波を乗り損なって波に巻かれていたサーファーたちはなかなか出て来なく、ボードがまるで木の葉のようにヒラヒラと宙を舞っている光景を目にした。
サーファーたちは身長の2倍くらいのサイズの波にバンバン巻かれてボードが飛び交う光景は浜で見てるだけならただのアニメを見てるような光景だったが、実際そこに行くと凄まじい。
これを見てしまうとサーフィンをしたいと云う気になんかならない、したいと思うヤツは怖い物知らずか、なんらかのキッカケがあったか、よほど楽しい、のウチのどれかだ。
もちろん、コチョコチョ小さな波で充分と云う事も出来るがボクなら性格上コチョコチョ波なんかつまらない、やるなら大波まで行ってしまうのは分かり切った事だ。
そして一回こんな恐ろしい体験をした。

それは台風が去った翌日、まだ大きな波が残っていた時、いつものようにサーフィンをしに行った。
海に入った瞬間、特大の波がやって来た、すぐに潜って波を頭上に通過させとうとしたが、その時、激しい波の勢いでリーシュが切れてしまいボードはそのまま浜の方に流されて行った。
一瞬、冷や汗ものだったが仕方がない、泳いで帰るしかないとハラを括った。
不思議と取り乱したりパニックにはならなかった。当時は余程体力に自身があったのだろう。そうじゃなければ今ごろ、ブログなんか書いて生きていたかどうかだ。
浜までは距離はたかが知れていたが、その環境の凄まじさと精神的な葛藤はやはり切実だった。
こういう時にプールで泳げるとかなんて、ないよりマシな程度で、さほど役には立たない、要は海であらゆる環境条件でも冷静で自立力が備わっているかの問題だ。
浜まで途中2回か大きな波に巻かれた、巻かれるのは辛いけど、何より辛かったのは掴まって一呼吸する物がない事にはほとほと参った。
大きな波が来る時はセットで束になってやって来る、一回来て巻かれてヘトヘトになって一息ついた瞬間、すぐに大きな波がまた来て再びボクを波に巻き込んだ。
さすがに次はもうダメかと良からぬ思いが頭をよぎった瞬間だったが、不思議な事にまだ冷静な自分だった。。
幸いにも次の波にはさほどヒドい巻かれ方はしないで済み、なんとか一命を取り留めたが、仮にあれが同じようにデカかったらどうなっていただろうか?そう思うと今でもぞっとする。
ちなみにその時、沖には数人のサーファー達がいたが、気がつかなかったのか、問題はないと思ったのか、誰もボクのところに様子を見に来た人はいなかった。
でもこれが現実なのだ、自分の命は自分で守るしかないのだ。

あの当時、ボクは毎日ジョギングして体力を鍛えていたから生きて還って来られたが、仮に走り込みをして鍛えていなかったら確実に溺れていただろう。
ましてや、これがまだ数回程度の体の出来上がっていないビギナーだったら、やはりあれだけ波に巻き込まれたら生きて還れない気がする。

話を今に戻すと、この体験のおかげでボクは海の怖さを知った。大波の時はリーシュの点検は絶対に忘れない、それと大きな波の割れるポイントには当分はなるべく近づかないようにしてる。