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アトリエ水平線より

渡会審二の写真日記

野鳥から学ぶ品のある生き方 

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今日はずーっと書き続けた旅の話を一休みして、ちょっと最近気がついたことを書きます。
春が近いからか最近わが家の前にいろんな野鳥がやって来ます、窓のすぐ外でスズメに似た鳥が地面をついばんでいたのですが、始めはスズメかと思って見ていましたが、良く見ればどうやらスズメとは動きとか雰囲気がまったく違う、詳しく見て行くうちに感じたのはスズメとは生態がかなり違うことに気がつきました。
調べて見ると始めはツグミかと思ったけど、どうもそれでもなくどうやらホオジロらしいのです、そしてスズメと違うのはスズメは集団でやって来て動きはガツガツしてチュンチュン啼きながら餌をついばみますが、ホオジロはそれとはまったく違い警戒心が強くカンタンに近寄って来なくてどこか奥ゆかしいような鳥だなと思って見ていました。

ボクが住む稲村3丁目の斜面は雑林に囲まれ、この時期はいろんな野鳥が次々にやって来ます、メジロは年中見られる野鳥ですが生態はホオジロとまったく違ってメジロが地面をついばむことはなく木の枝に停まって椿の花の中に顔を突っ込み盛んに何やらを食べています。
ホオジロがあまりにも家の前まで頻繁に近寄って来るので家の前にミューズリーを撒いてみたら、やって来て時々恐る恐る近寄って、食べるには食べるけど、あまりその手の餌には興味を示さず、相変わらずこれまで通り地面をついばみ続けていたが、地面に食べられそうな虫とか餌があるわけではない。

ある日、予想していた事がやはり起きた、ばら撒いたミューズリー(小麦の食べ物)をスズメが見つけた、スズメは集団でやって来て凄い勢いでさーっと食べ尽し一瞬で餌は片付いてしまった。
スズメもホオジロも特に差別はしなかったが、スズメが餌場を占領した時を境にホオジロはほんとんど来なくなった、来ても遠目に見守っているだけでもうあまり近くまで来なくなった。ガツガツしていない鳥だなと思ったがどうもそうじゃない。

これが野鳥の世界なのかと思った。強い鳥とそうじゃない鳥の間に力関係の勢力争いの果ての縄張りみたいなのがある、とボクは感じた。スズメは街でもどこでも見かけるその理由が分かった、反対に野鳥があまり都会では見かけない理由もここで分かった。
公園とか駅とかで見かけるグレーのドバトと同じだと思った、一般にハトはドバトとキジバトがいるけど、その性格は同じハトと括れないくらい気性と生態が違う。ドバトはガツガツどこにでも出没しているが、キジバトはドバトとは行動はまったく異なって野鳥のようにあまり駅とか公園で人から餌を物乞いしなく、森でツガイでひっそりと暮らし、時おり愛らしくホーホーと啼く。
ドバトはガツガツと下品なところばかりが目立ちあまり愛らしくないとずーっと思っていた、でもこう言うハトの方がどんな環境でも集団でガツガツ生き延びて行くのだ。どこか中国人みたいで人間界もどうやら同じことが云える。

公園の池なんかでは最近、緑カメと呼ばれるペットショップで売られているあの可愛いアカミミガメとか外来魚が異常な繁殖しているらしい、このままでは日本在来種のイシガメはもちろん、繁殖力のわりと強いと云われるクサガメですら、生存の場をアカミミカメに奪われかねないと聞く、この前、井の頭公園では水を抜き取って外来魚とか外来カメを取り出して駆除したとテレビニュースでやっていた。
アカミミガメの喰いっぷりは日本のカメにくらべて凄まじい、ハサミを持った生きたザリガニだろうが集団で寄って襲いかかり最後にはキレイに跡形もなく喰い殺すと聞いた。日本の在来のカメにここまでの獰猛さはない。

これは人間界も同じだと思う、これまでのんびり商売をしていた商店街が、ある日突然、街に大型スーパーがやって来て街のあり方をガラリと変えてしまう、これまでチンタラやって来た古い商店街はスーパーに負けてシャッターを降ろしてしまう、人間界では公園みたいに水を抜いて外来種を捕まえていっせいに駆除することなんか出来ないから困ったモノだ。
世の中は適応力の強いヤツがいる、そうじゃない適応力のない不器用なヤツもいる、どんな環境でもガツガツ生き残れるヤツがいたり、限られた環境ばかりを選んで生きて行くヤツもいる、こればかりは理屈でいくらどうあがいても適応力の問題は致し方がない、野鳥を見ながら人間界の戦いと重ね合わせて見ていた。