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アトリエ水平線より

渡会審二の写真日記

血筋じゃなくて環境次第じゃないかと思った。 

よく云われることで「持って生まれたもの」または「三つ子の魂、百までも」と云う格言があります。
血に流れる遺伝子に資質が刻印されるのかは知らないけど、人それぞれが持っている根本的な資質は学校に入る年ごろに学習して身に付けるのではない、もっと早くから始まっているのではないかと思います。
ピアノとかバレエとか英才教育は3才くらいから始めるとは実に理にかなった考えだと感心します。
才能、能力、品格、特技とは、どんな環境で育てられるのか、環境から自然に身に付いたものがほとんどで、血による遺伝説なんてたいして信憑性がない、要するに才能資質は育つ環境次第で左右すると思います。
しかし稀に突然変異的存在が確かにいます、その筋とまったく関係ない親から突然天から授かったとしか云いようのない才能、こう言う人が稀に確かにいます、それについてまたおもしろい体験談があるので次回に話します。

ボクの友人でこんなヤツがいました、両親ともに優秀な大学を優秀な成績で卒業、その親戚も優秀な人材ばかりで、友人の成績は生活環境から当然優秀で、いつも学年で2位でした。
1位はどこの学校にもいる、いわゆる生徒会長、野球部のピッチャー、優秀であることを宿命付けられたようなヤツでした、その点、ボクの友人は優秀にはまったく興味がなかったヤツで、むしろそれに辟易していましたが自然に2位になってしまうヤツでした。
彼のアタマはどうなっていたのでしょうか?
試験の前に教科書をさーっと目を通すだけでハエ取り紙みたいにペタペタと学問がアタマに貼り付いて行くようでした、その点、ボクは苦労して何度も教科書を読み返しても、アタマにそれがまったく貼り付いてくれません、彼を見て「教科がアタマに貼り付く接着剤が世の中にないか」とマジメに考えたくらいでした。
さらに、子どもながらに彼とその家族を見て、そこに秘密があるのではないかとボクは考えました、家族の思考感覚、好み、見るテレビ番組、アタマの使い方、家の雰囲気、彼の家に遊びに行った時、ボクは家族たちを観察分析していました、飽きずにずーっと見続けて行くうちに、いくつか発見がありました。
ボクなりの観察結果は、これは血筋とかではなくて、アタマの使い方、考え方センスにどうやら秘密がある、つまり彼のアタマの良さとは環境から吸収していたと感じました。逆に云えば、もし彼が別の家庭環境で育っていれば、彼は成績優秀とはまったく無縁だった、これがボクのだいたいの結論でした。

ある時、彼はボクにこう言いました。「先生は成績を上げたければ1日2時間くらい勉強しなさいと云うけど、時間なんてたいして問題じゃないよ、どれだけ集中するかだよ、上手く集中出来たら1時間で充分だよ」そう彼は云ったのです。これは当時の中学生としてはかなり斬新で鋭い見方だったとボクは思いました。
でもこの見方は彼の父親の影響だと云う事に彼の家族を見て気が付きました。ボクが彼と仲が良かったのは、彼のそんな常識を無視した自由な眼差しに惹かれていました。大人になる前に、こんな稀な才能を持ったヤツと一緒に遊んでいると、得る物はとても大きかったと思います。もしあの時、彼に出会っていなかったらボクは今と別の生き方をしていたかも知れないと思います。