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アトリエ水平線より

渡会審二の写真日記

大人の遊び 

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以前、借家に住んでいたころ、家を所有することにほとんど関心がなかった、せいぜい月々の家賃を払う必要がないくらいしか実感がなかった。
それが、鎌倉、稲村ガ崎の高台の物件を購入しアトリエを一軒建てた、予算の都合上、自分も大工と一緒になって家を建てた、一軒家を建てた経験がこれまでの家に対する認識を何から何までガラリと変えてしまった。
今思えば、借家住まいは所詮、自分の持ち家ではないから家に対して愛着とか関心を持たなくなる、家に対しての思いも認識も浅いものになってしまう。でもこれが自分の家なら思い入れが必然的に深くなる、ドアーにしても、それぞれドア取手とか金具類にしてもいい加減な物は付けない。自分が納得行く物を手間ひま時間を掛けて探して買う、自分で探して自分で取り付けるから結果自分の好みの家に自然になって行く。
家に対する思いさえあれば、近所迷惑さえなければなんだってやりたい放題、好き勝手にやっても誰も文句は云わない、でもこれが借家ならそうは行かない、「好き勝手に家をいじる」これがやってみると実に楽しいことが分かった、逆に好き勝手にやれないストレスに気がついた、家いじりとは実利的で趣味の良い「大人の遊び」だと思う。
ここにアップしたウッドデッキは、以前ここは竹林や雑草雑木で覆われ海なんかまったく見えなかった、しかしボクらが買い取って、植栽を思い切って全部刈りこの眺めを作った、さらに斜面を有効に生かすためにデッキを設置し前に伸ばした。これをすべて外注したなら多分500万円くらいかかるだろうと専門家は云う、でもボクはこれをわずか20万円くらいの予算で作った。これが自分で好き勝手にやった結果だ。

日本の住宅事情は狭い、敷地面積、庭が狭くガーデニング感覚はほとんど存在しない、だから家いじりをしない人、出来ない人が日本には多い。
アメリカ、オーストラリア、ニュージーランドに行った時、ヒマを見つけてホームセンターへ行く。そこではおもしろいモノ、欲しくなる物がたくさん見つかる、ドアー取っ手はデザインの良いモノが多く揃っている、アメリカには「ホ—ムディポ」と云う大きな店が全米中にあって、そこはジャンボジェット機が作れそうなくらい広く天井の高い建物に何でもかんでもズラリと並んでいる。冗談抜きに家一軒丸ごと売るほどのスケールでチマチマしていないのがさすがアメリカと感心する。
彼らの住宅事情は建物外の余白スペースがゆったりしている、どこの家も芝生がきれいに敷き詰められていて、家と生活の関係が密接に見えるから見ていて気落ちが良い。
彼らは少々のことはわりと自分でするようだ、ペンキ塗りくらい自分で塗る、これが普通感覚だから海外の住宅街は本当に美観レベルが高く見ていて楽しい。
しかし日本の住宅事情、住宅感覚はあまりほめられないと思う、家に対する思い入れのレベルは彼らにくらべて低いとボクは思う。どうしてだろう?やはり土地が狭いからか?住宅文化の違いか?生き方とか価値観の違いか?ただ単に生活に余裕がないからか?
日本人は満員の通勤電車に乗って朝から晩まで働き疲れているからか、休日に家のことまでまったくする余裕がないのか、それが出来ない人がほとんど。ペンキを塗る、フェンスを設置する、ウッドデッキを作る、ガーデニングをする、これをしない人、まったく出来ない人がとにかく多い、家に対する思い入れは欧米にくらべてかなり低い、これでは家の趣味が良いはずがないし、ホームセンターの品揃えも良いはずがない。
日本は建物にエネルギーをかけるより、インテリアにお金をかける、カーテンとかテーブルとか家具とか食器に高いお金を払う。でも所詮は買うだけで自分で考えてアレンジしたりしない。