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アトリエ水平線より

渡会審二の写真日記

所帯臭い住宅風景。 



海外をあちこち旅していたころ、旅を終えて成田空港に帰国し、空港からから都心へ電車窓から見える日本の郊外住宅風景、その印象はなんとも素っ気ない気持ちでした。
これを何と云えば上手く人に伝えられるのか、家の作り、外壁材、屋根、フェンス、門、窓、みな合理的量産された素材ばかりで悲しい住宅風景が目に飛び込んで来ます。

日本人の価値観がそこに見えて来ます、この現実の中で泣いても笑っても生きて行かなくてはならないと小さな覚悟を決める時です。
海外の方が良いとか軽はずみに云えない、どの国だってそれなりに問題は抱えています、でも日本の住宅街は清潔だけど、あっちより美しいとはどう転んでも思わない。

海外はペンキ塗りされた家とか壁が多いけど日本の住宅はペンキ塗りした風景が本当に見なくなった、ペンキで手描きされた看板なんか見なくなった、日本の看板風景のほとんどはプラスチック製看板に変わった、このプラスチック看板ばかりの街が風景をつまらなくさせたと思う、でもヨーロッパではお店看板はまだまだ手描きの可愛い絵看板、レタリングの美しい看板をあちこちで見かける。
シドニーの公園の柵は日本の安っぽいアルミ製柵ではなくきちんと鉄が鋳造され先端が槍の刃のようになっているカッコ良いフェンスがそこらで見かける、少なくとも日本のアルミ製のフェンスより遥かに品がある。
南欧では壁に古い絵タイルがよく貼ってあったり色彩がとても素敵だったり、特に南ヨーロッパはタイルの本場イスラム文化が近く、模様タイル、絵タイルは多く見かけ色彩を楽しませてくれる。
そんな海外の風景を見て、彼らは家に生活を楽しんでいる感じがするけど、日本の家はそんなシャレた余裕はない、団地のベランダは干し物とか子供のおもちゃが放置されていてたり、枯れた鉢植えが転がっていたり、布団、洗濯物ばかりが目立つ、そこに生活を楽しむより所帯臭さばかりが見える。
何でこうなってしまうのかな?日本は決してヨーロッパより生活水準が低いわけではないけど、これが文化の違いだと思う。
成田からの車窓風景を見てこれが私たちの国です、といつも感じていました。