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アトリエ水平線より

渡会審二の写真日記

官能的な作品作り 



新しい作品作りを開始しました、でもまだどこに焦点を定めるか、具体的にどう展開すれば良いか、まだ何も見えていなく「道なき地点に立つ」気分です、ただ云える事は今回はこれまで親しんだモノクロから離れデジタルカラーで色彩を撮る、これくらいしかまだ決まっていない。
ここ何年か馴れ親しんだモノクロ作品から敢えて離れたのは、モノクロばかりではマンネリ化に陥り新しいことをしなくなったからです。
現実的な世界では、誰だって見通しは早く欲しい物です、メドは早いうちに付けたい、そこで陥るのは過去の結果に執着します、でも同じ事を繰り返し続けるとカタチ化が始まります、その流れは凄まじく、そこに官能的な発見を見つけ出せなくなります、それを打破するのにボクらに出来る事は思い切ってこれまでの環境の流れを変えるくらいです。
これまでモノクロでは色彩がなかったけど今回は色彩から始めようと思います。ただ日常生活に囲まれた色彩なのか植物の色彩なのかどこから切り取って行けば良いかまだ模索してるところです。

作品作りの目的は現実的な目先の利益は一般的にはあまり期待出来ないと思います、目先の利益だけで云えば作品作りはあまり意味がないです、現実的な生き方の人にとっては無意味な事でしかないかも知れない。
前は作品作りにもっと夢を感じていました、実際これで道を開いて来たから、作品作りが無意味とは云わないまでも、現実的に言えば作品作りに対し否定的な意見はボクですら理解は出来る。
ただボクが感じたことは、心の中にあるイメージを作品としてカタチ化するとき、日常生活では使わない神経を使います。この神経は相当な訓練が出来ていないと心は掴み所がなくどうにもならなく何も引き出せないと思います。
例えて言えば、ワインのソムリエが数々のワインから味の違い見つけ出します、いろんな味を見分けられるように、作品を作るとは、心の中にある無数の思いをまず見分けなくてはなりません、そこから作品になりそうな素材を見つけ出せなくては作品制作は始まりません。つまり混沌とした心の世界に分け入って見つけ出せなくてはなりません。
自分の意識界の中に潜む「何か」と、現実世界で見つけた「何か」、その異次元世界から接点を見いだし作品にします。カタチを持たない意識界と意識を持たないカタチ世界を繋ぎ合わせ、そこに物語りを描き出す、これがボクにとっての作品作りです。
ボクにとっての作品作りとはカメラで写真を撮ることですが、カメラでおとぎ話を紡ぐ事です、その「物語の語り部」としての技能が自分にあるからやるんです。そう云う云い方をするとちょっとカッコ良すぎますが、実際にそれをしない事には自分自身の存在意味がないと思うからやるんです。
でも、その制作活動がいよいよスイッチが入ったと感じた時、現実世界に生きているだけでは味わえない霊的感覚に似た気分を感じます、あっち世界とこっち世界を行き来しているような、重力世界から無重力世界にテイクオフしたような官能的な気分になります。