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アトリエ水平線より

渡会審二の写真日記

旅の指南(37)イギリス自転車旅行 

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イリアンジャヤの体験話をもう少し詳しく書こうと思ったけど、今思い返してもやっぱりあの体験は重すぎてこれ以上は書くと憂鬱になって来るので気分を変えます、昔21歳の時、イギリスを自転車でイングランドからスコットランドの最果てまで島を1周回った体験談を書きます。
21歳の最初の海外です、本当は高校時代から卒業したらフランスに住んでみたくてフランス語をかなり真剣に勉強していました、でも出る直前にイギリスになってしまった、あのころの決心なんてそんなもので根拠なんかないと思うけど、あの時代ロック全盛だったは理由の一つだと思う、また僕なりにフランス語より英語を使える方が今後何かと良いんじゃないかな、と少し現実的になったと思う。
今振り返るとあの当時の行動範囲なんて所詮たかが知れています、ならばイギリスに行って少しでも英語を使えるようにしておくのが得策だろうし、もしそうなら目的はなんとか果たした気はします、その体験があったかないかでは、その後の外国語能力は大きく変わった、それにあの当時の歳でイギリスの文化を少しでも肌で触れたのは良い体験をしたと思います。

パリに着いてすぐ次にロンドンに渡って、そのまますぐ部屋を借りて生活をしていました、でも、そのあとの事は何も考えていなく毎日することは何もなかった日々でした、ちょうどピンクレディーがユッフォーを歌って、サザンがデビューしたころの話です。
毎日、フラフラしても持ってるお金が無意味に減るだけで夜は日本料理店でバイトしていましたが、せっかくロンドンまで来て日本料理店で毎晩皿を洗って消耗するなんてつまらない、しかも言葉なんてほとんど上達しない環境に見切りをつけました。
日本からイギリスに来たら言葉はそこそこに上達すると勘違いしますが、やはりそれなりの環境を自分で作らないと、言葉は上達はしない、また日本人とあまり群れない方が言葉は上達するようです、そんなことで自転車でイギリス本島一周しようとロンドンから北に出発しました。

イギリスを自転車で北上する感覚は自転車旅行をしたことがないとピンと来ないかもしれないけど、島のサイズは本州と ほぼ同じくらいのサイズ感です、イギリスの下から上まで本州の下関から青森より若干短いくらいだと思います、また走って気がついたことですが、イギリス全土は日本みたいに上がり下りの坂があまりないから眺めを楽しんで楽に走れます。
まず初日にロンドンからケンブリッジに行きました、距離は東京ー鎌倉くらいでしょうか、ケンブリッジは大学で有名で日本人なら誰でもその名前は一度は耳にした単語ですが、そんな町がまさか鎌倉くらいの大きさには驚きました、清楚で静かで小さな町です、ロンドンとはあまりにも風情が違うことにちょっと拍子抜けしました。
イギリスの郊外はどこに行っても田園風景ばかり、その野原には米粒のように点々と羊が飼われていて羊が草を食む牧歌的風景が続きます。
羊の風景はオーストラリア、ニュージランドがそれまで強かったんんですが、実はイギリスが本場だったことを、イギリスに来て知りました、でも僕らにとってイギリスのイメージはロンドンの街中のイメージか世界中を植民地支配をした大国というイメージが強かった、ならばさぞかしどこに行っても日本みたいにイギリス全土途切れることなく街が延々にグチャグチャと続く国かと思いきやロンドンから一歩出るとこんな牧歌的な国だったとは意外でこれが僕のイギリス旅行の印象です、毎日この牧歌的風景を見ながら自転車で走り続けました。
イギリスでは自転車旅行が楽しいのは、ユースホステルが自転車の行動範囲に必ずあること、自転車向きのフラットな土地です、しかもイギリスは自転車の旅は普通のこととして認知され、自転車旅行を特殊な目では見られず旅行がしやすかったです。
イギリスはあまり食べ物が美味しくないのは評判ですが(今は昔とは違うという人が多い)その分、ガーデニング、公園、森、緑の空間が素晴らしい国です、日本の公園とは大変な違いで緑や芝生に対する考え方がまったく違います、多分芝生のスポーツはすべてイギリスで始まったと言ってもいいと思います。
田舎は石作りの古い家が多く田舎の家並みがとても美しいのに感動しました、日本の住宅景観はどうしてこんなに美しくないのか若干二十歳そこそこの僕は考えさせられてしまいました、どうしてこんなにこの人たちは文化的で優雅なんだろう?
僕がイギリスにいた時、イギリス経済は瀕死状態で「英国病」と呼ばれていました、日本は高度成長が終わったとは言え経済は活発な時期で日本製品はロンドンのあっちこっちで当たり前に見かけました。豊かであるはずの日本がどう見てもドン底経済のインギリスより豊かには感じられないのはなんでだろう?このギャップは考えさせられる何かがありました。
もしあの時、イギリス体験がなかったら英語は少しも話せないままだったし、今の植物園テーマにも出会えなかったと思います。イギリス生活体験がいろんな教養とか造詣を深めてくれたと思います。