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アトリエ水平線より

渡会審二の写真日記

魔法植物園 植物を撮るとは実はものすごく奥が深くむずかしい 

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魔法植物園を始めてこれで4年目に入ります、途中1年くらいスランプで撮れなくて中断してた、、、、でも最近また復活して、9月は一気に火がついた。
僕は植物、花、ガーデニングに対し強い思入れがあってこれを始めたわけではない、花なんて何も知らない、自分から花を育てたり、花屋で花を買ったりもあまりしない、何度も書いた通り過去イギリスに滞在し、イギリス人は他の国の人たちにくらべても公園、森、庭園、植物空間に対する独自の文化と世界観を持ってることに気がついた、その経験がガーデニング、植物園、庭園の価値観が変えさせて植物園に行くのが好きになった。
でも僕は相変わらず植物が特に好きとかではない、植物園とかガーデニング空間が好きなんだと思う、この違い分かってもらえるだろうか?
ヨーロッパの素晴らしい公園文化は日本人にほとんど馴染みがなく言葉でそれをうまく語って説明するのは難かしい、素晴らしい場所はとにかく知的で優雅なゴージャスな空間です、ヨーロッパに行ったら素晴らしい公園とか植物園を探し訪ねる、そして素晴らしいところを見つけると下手な観光地より感動もあって贅沢な時間が過ごせる。
日本なら東京の小石川植物園、日光植物園、軽井沢植物園、箱根湿生花園がお気に入りです、逆に方向性のない植物園は本当に退屈な場所でしかない、僕にとって良い植物園とは、、、花さえ揃っていれば良いのではない、植物園の考えがしっかり伝わって空間が良いところ、そうじゃない植物園は失格だ。

僕は人がグチャグチャ集まる俗っぽいところが好きにはなれない、人がごちゃごちゃいないところが好きなんだと思う、だから街中がダメだ、そんなわけでこのテーマを始める前から植物園通いは定期的にしていた。そこを舞台に魔法がかかった植物園があったら、、、、、、それで作品が出来たらファンタジーだな、、、と思って始めたけど、この植物テーマは自分が思うほどそうカンタンに魔法なんかかってくれない、、、、。
この作品作りは、やって気がついたが、これは大変なテーマだなって思った、始めて数ヶ月でなんとなく気がついたけど、やればやるほど、これはえらいテーマだなって感じていた、でも始めたからには今更引くわけにも行かず、、、これは自分を試されているんだなって思ったら、ならばとことんやってやる、必ずしっかりしたものにしてやるって思っていた。

植物を撮るとは、これはありふれた身近なテーマです、写真を始めた人がまず最初に手を出すありふれたテーマ、ビギナーの写真展で圧倒的に多いのは花の写真展です、だから上級者が植物を撮って発表するならはるかに上を行かないとつまらないものになる。逆にはるか上に行ける視点と自信があるなら返っていいテーマかもしれない。
これをどう説明すれば良いんだろう、、、花を生けるとは、、、生け花の達人が花を生けるのと、素人が花を生けるのではまったく結果が違う、そこに醸し出される美学がまるで違う、僕らは写真では素人ではないけど花をどう撮って見せれば、そこに美学が醸し出されるのか、、、、これはまだ未熟で結果は出ていない。
花を撮るとはシンプルだけど奥が深いたしかな美学がないとやっぱりつまらないもしか撮れなくてダメだ、2〜3年やっただけでは納得ができるようなカタチにならなかった、そこに花に対する本物の美学があるか、ないか、力量、造詣、知性が丸裸にされ実力が試されるテーマだと、、、やり始めて気がついた。
これはただ単に花にカメラを向けて撮る発想ではどこまで行っても限界があることに気がついた、目で見たモノを撮るだけなら、いかに上手くフレーミングを切り取ろうが、多分、同じことを延々と繰り返すだけに過ぎず壁に突き当たる、実際僕はそれで止まった、目で見える以上の世界をそこで見つけ出し、それを絵にする画力とセンスがないと先に進まない。多分生花にも同じセンスが必要なんじゃないかな、、、。
目で見えるものは、単なる要素でしかない、要素とはただの素材でしかない、階調、光、色、これらの素材をしっかり見極めハーモニーに仕立てられるセンスがないと植物は撮れないことに4年目でやっと気がついた、そう言えばゴーギャンがこんなこと言っていた、「さあ、モノを見るために目を閉じよう」
そう思うと、魔法植物園ってタイトルはまんざら荒唐無稽なタイトルでもなかったんだな、、、、。