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アトリエ水平線より

渡会審二の写真日記

秘すれば花 

今日、朝、HNKBS放送でプレミアムカフェと言う番組をやっていた(過去の放映番組で人気が高かった番組を再放送する番組です)たまたま白洲正子さんについてやっていたので見ました、まさに昨日書いた話の内容だったので、それについて書きたいと思います。
白洲正子さんについては僕が下手なことを書くよりも、興味ある方はいろんな著作が残されているのでそちらを参考にして欲しいんですが、やはりこういう志の高い方の思いに触れると、自分なんて柄が悪くジャンクで如何に無教養かとまじまじ感じます。
白洲正子さんは薩摩出身の明治の軍人、樺山資紀氏を祖父に持ち、大正時代に4年間のアメリカ留学を経験し白洲次郎氏と結婚します、白洲次郎氏もケンブリッジ大学を留学、卒業しています、以前何かの雑誌で写真を見たのですが、昭和初期にオープントップスポーツカーに乗って箱根に新婚旅行に出かけますが、日本で最初のハネームーンをやったわけです。
やはり人はどんな世界観を持った親に育てられるのかで人生はある程度が決まると言って過言じゃないと僕は思う、こんな時代にアメリカに4年も暮らせば、そこから見える世界、感じる世界、体に染み付いた価値観は庶民とは違って当たり前でしょう、白洲正子さんはそんな体験をさせてくれた家庭に育ったわけです。また幼少期から真っ当な筋で能を学びます。

それはさておき、正子さんはそんな留学経験を持ちながら西洋思考ではなく和の文化追求に尽くされ晩年になって始めた執筆活動、正子さんが遺された代表的な2つの著作、西行と明恵について、番組はその話題中心で構成されていました、でもその前にやはり白州正子さんの核はやはり能ではないか、、、と思います、白洲正子さんの能の世界観とそのお話はとても中身が濃く興味深いです。
正子さんは4歳から能を始め40代の終わりか50代まで舞台に実際に立たれた方だそうです、そもそも女性で能を演じること自体が普通じゃないんですが、多分正子さんは能で知った世界観から西行と明恵を書いたんだと思うんですが、番組では正子さんが西行と明恵から何を感じ何を見ておられたのかを実際に正子さんと交流のあった方々の証言が語られていました。
番組はあまり仏教的な話題ではなく正子さんの感性を通した両上人の美意識について主に語られていましたが、それを見て僕は、そうそう、そうなんだよね、、それが宗教的美学なんだよね、、もう宗教だろうが美学だろうがそこに境界線なんかなくて、生きることの儚さとか辛さとかそれが美学であって、それが日本人が古来追求した古来俳句や歌とか茶の湯に託された美学ではないかな、、、って思いながら番組を見ていました。
番組に世阿弥の「秘すれば花」って言葉が出たんですが、実に美しい言葉だなって思い、ネットでその意味を調べると、なんだか、、、軽くなっちゃうような、、本当にそんな意味かな?秘すれば花って意味は、本当に美しいものとは、秘められたものにそこある、って気がして仕方がならないです、僕にとっては、、、、、。
まあとにかく日本の古来の美学っていうものは奥が深いし、やはり宗教的、哲学的で、ニューヨークのデザインの美学とはちょっと次元が違うんじゃないかな、、、、そう言う美学ってどこか物質でしかなく、やはり白洲正子さんが見ていた世界観をもっともっと知りたいな、、、こっちの方がずーっと美的で知的だな、、、ってまじまじ思いながら番組を見ていました。