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アトリエ水平線より

渡会審二の写真日記

これが文化の違いなのか。 

前回書いた話、捻り出したアイディア、湧き上がったアイディア、その違いの本質とはいったいなんだろうか?
自分なりに考えました、そんな思考中、ふっとある思いがアタマをかすめそこで感じたことについて書きたいと思います。
捻り出したアイディアより、湧き上がったアイディアの方が優れたものが多いし文化的にも優れていると僕は思います。
個人的な偏見かもしれませんが新しい時代で登場したものは効率的ではあっても文化的視点から見たら好きになれないものがやはり多いと言わざるを得ない気がします、新しいものはたしかに昔のものに比べて効率は良いし扱いやすく快適でスマートで何から何まで優れています、特にパソコン、スマフォなんか最新の方が旧型に比べて著しい進化を感じます。
デジカメにしてもそうです、これまでいろんな議論は散々され尽くしましたが、現実的には軍配は明らかです、現実はデジタルにならざるを得なくデジタルの方が何から何まで優れています、唯一問題があるとすれば銀塩プリントに比べてインクジェットプリントに問題を感じます、でも写真全体から見たらやはり今時デジタルカメラがないのはもはや考えられないのが現実だと思います。
でもこれらの視点はすべて効率性、生産性、利便性から見た話で、文化的視点で見たら果たしてそれらはどうなのかな?って気がします。
でも文化論の議論はこれまで世の中で散々され尽くされているでしょう、僕がこんな場所で文化について真正面から議論したところで愚かしい結果は明らかです、でもそのほんの一部分の話をしたいと思います。

ところで文化って何を指すのか?
難しい文化論は横に置いて、僕がこれまで人生の中で、「これを文化と言うんだな、、、、」と感じた瞬間を話ます。
昔、僕は高校生の時、学校で習っていなかったフランス語に興味を持ち、テレビ番組から独学で勉強していました、なんで始めたのかと言えば、フランス語文化は英語文化にくらべて何か大きな違いを感じました、それを自分なりにもっと深く知りたいと僕はフランス語を始めました。
それで、何年か勉強を続けていた時、京都でフランス人旅行者に出会い、これは滅多にないチャンスだと、僕のフランス語がどれくらい通用するものか興味もあって思い切ってフランス語で話しかけてみました。結果は想像以上の出会いで拙いフランス語ではあっても結構長く話しが出来たと思います。
その縁をきっかけに僕はフランスの女子高生から手紙をもらうチャンスに出会いました、時代は今から40年以上前の話です、そんな時代、家にフランスからフランス語の手紙が届くこと自体が僕には驚きでした。
届いた手紙の封を切ってそこに書かれた文字を見た瞬間僕はカルチャーショックでした。生まれて初めてこの目で見たフランス人が自分宛に書いたフランス語の手紙です。それは便箋がシックでオシャレでした、つまらない可愛い絵なんかありません、セピア色のインクで書かれたフランス語の筆記文字はこれまで見たことがない美しい文字でしたが、でも僕にはその文字自体が読めない箇所が多く辞書片手に時間をかけて訳しました。
正直なところ、この感動とカルチャーショックぶりは上手く書けないくらいの感動でした、当時の日本の文具用品はコクヨのダサい便箋かサンリオの子供っぽい便箋か、そのどちらかしかない時代でした、もしまともな大人向けのシックな文具品が欲しければ大きな丸善の文具用品売り場で輸入物を買うしかシックな便箋はなかったと思います、毎回送られてくる手紙の文字を見て、そこに日本とフランスの文化の違いをしっかり見せつけられた気がしましたが、でも彼女たちにとってはそれは日常の手紙ですが僕らにとってははるか遠いフランスからの手紙でした。
そんなインク文字に触れただけで僕はそこに圧倒的な文化の違いを感じました。
まだキリがないくらいたくさん書けますが、今日はこれくらいにします。