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アトリエ水平線より

渡会審二の写真日記

印画紙によるモノクロ写真 

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今や写真とはデジタル写真を言いフィルムで撮ることはもはや特殊なことになりました。
そこで大きく変わったのはもちろんフィルムを使わなくても良くなったのは確かですが、僕にとってここに大きな変化を感じるんですが、写真を見ることは、モニターで見るか、印画紙で見るか、です、多分一般人からすればそんなのどっちでも良ことでしょう。
僕はカメラマンになるために上京し、カメラマンの助手についた時、最初にカルチャーショックだったのは、モノクロプリントがすごくきれいなことに驚きました。それを、なんて表現すれば良いのかな、、、、、目からウロコを通り越して、もうカルチャーショックそのものでした。
僕は前からモノクロプリントについては、そこらのアマチュアとは比べ物にならないくらい暗室ワークを叩き込んで来た自負があったけど、プロの暗室で見たモノクロプリントのクオリティーはマジックそのものでした、その時以来、僕は質の高いモノクロ、美意識の高いモノクロプリントに触れる悦楽を知ったし、モノクロ写真に対しての認識は変わってしまいました。
そういうモノクロプリントを知ってしまうと、それに達していないモノクロプリントはモノクロプリントとは呼べないと思うようになって、それらは白と黒のただの白黒写真でしかないと思うようになってしまいました。
写真がデジタルになった時点で写真はモニターで見ることが当たり前になってからというもの、印画紙自体が退化したわけですから質の高い味わい深いモノクロプリントは当然、見る機会が減りました、特に嬉しくないのはデジタルから写真を始めた人はこのプリントに深みを知らない、質の良い印画紙のプリントを知らない若い世代が増えたことに抵抗を感じます、これは若い世代のプロカメラマンですら例外ではないです。

ボヤキはこれくらいにして、前にも書いたことですが、ヴィンテージプリントが衰退したのは扱いこなせる人、扱いたい人がいなくなったのも理由だけど、一番大きな理由は印画紙が手軽な価格で買えなくなったのが大きな理由だと思います。以前から高級印画紙は高かったけど買おうと思えば買えなくもなかった、でも昨今そんな印画紙値段は前に比べて2倍以上にも値上げし、タダですら衰退化しているのに追いうちをかけるように値段も高くなって誰も買わなくなって結局は海外の高級印画紙はほぼ販売終了になった、これは負の循環だと思った。
僕にとって写真とは絵画的な写真として捉えています、写真とはメモ代わりではありません、印画紙にプリントし額装したりアルバムに貼るものでした、僕にとって写真とは銅版画に近いものでした、インクジェットがいかに進歩したからと言って、インクジェットでは印画紙の質感は超えられないと思っています、印画紙が衰退消滅するって事は、一つの文化が消滅する事と同じだと思っています。
文化遺産としての印画紙存続運動するつもり考えはないけど、僕にとってはこれはなんとしてでも消えるわけにはいかない気持ちでいましたが、そこで朗報です、最近チェコの印画紙fomaが送料を入れてもわりとリーズナブルな価格で海外から買えるルートを知人に紹介してもらいました。
最近、まとめて大量にプリントする機会がありまして、使ってるうちにこれで一つ個展を開きたいと思い、このヴィンテージな印画紙で過去作品、未発表作品、最近撮った作品を含め、小さめ作品のプリント展を9月から途中休憩を5日間挟んでほぼ一ヶ月個展をします。
https://www.suiheisen.net

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