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アトリエ水平線より

渡会審二の写真日記

空間で見る写真の美学 

先週からギャラリー水平線でモノクロの展示が始まりました、期間は10月1日までなので(途中5日間は別企画)詳細は水平線ギャラリーで検索して確認してお越しください。
前回、6月〜7月にかけてデジタル作品展示「魔法植物園」3週間展示をしました、それとは別にあまり日にちを置かないで記憶があるうちに今度はモノクロ展をします、その経緯は最近、チェコのモノクロ印画紙がリーズナブルな価格ルートが見つかり、試しに使ったところ「やはりアナログ印画紙は良いな、、、」と、これでまた何かしたいな、、、と思い、急遽アナログ印画紙の展示が決まり個展準備をしました。
準備中は今回の作品展のコンセプト方向性を考え、そのイメージをカタチにして、出来た作品をギャラリー搬入し、31日、空間にかけ終わりました、壁にずらっと並んだ作品を一人でじっくり見て、これまでの作品に対する考えとか思いを振り返って見つめ、あれこれ考え直します、その時間は作品と一人静かに向き合う至福の時ですが、そこから考えさせられるものは自分にとっての原点です。

作品を作るとは、日常生活では簡単には出会えない自分との対峙です、自分の心の奥深いところから湧き上がる自分の思いを具現化することが写真とか絵画じゃないかと思います、自分が描きたい世界を作品を通して感じ取り、そこで自分の心の星座をあらためて認識します。
前からワークショップやブログで主張しましたが、自分の写真を進化させるカギは人の作品から学ぶことも大事ですが、自分の作品から引き出すことを知らないと進化はありえないと思っています。むしろ自分の作品から考え反省し引き出して次に繋げる、厳密にはそれしか血肉にならないと思います、コンセプトは外からではなく、自分の内側から引き出す、少なくとも僕はその考えが基本です。

セレクトされた作品はきちんとプリントし額装し、それを掛ける空間の選択はとても重要です、それは料理と器の関係に似ています、品を持った料理は、器と盛り付けの美意識がとても重要です、それがあって料理は成り立ちます。
写真もまったく同じで、優れた作品は良い空間と良い額装によって完成されます、それが満たされていない貧弱な作品では何も引き出されず埋もれたままで終わることもあります、良い空間、良い額装に力不足の作品を掛けたところで、それは露骨に露呈します。早い話、貧弱な作品は額装に負けてしまいます。
僕らがプロの世界で写真入門をし始めたころは、その価値観は特殊で希少ではなかった考えでした、でも今ではその考えを理解できる人は恐ろしく少なくなった気がします、その原因は写真のデジタル化、スマフォカメラの普及です。
写真は、モニターで見るようになりました、画像加工も簡単にできて、写真を変えてしまいました、特に先に書いたような、写真を額に入れて鑑賞する感覚から、モニターで写真を見るようになって、写真はずいぶん安っぽくなってしまいました。
それは時代の流れです、ここで批判したところで仕方がない。
ただ言えることは、SNS、フェイスブックでいくつかの写真サイトがあります、中には確かに良い写真も時々見られます、でも写真とはやはり印画紙にプリントし額装されたものの価値観をどこかに消え去って欲しくない、そんな思い出水平線ギャラリーで展示をしています。
ちなみに、こういうスタンスで作品を展示する、しかも駅からわずか数分の場所でそういう緩さで1ヶ月も展示できるのは鎌倉だからできると思います、もしこれが東京なら、こんなスタンスではできないと思います。

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