アトリエ水平線より

渡会審二の写真日記

ステイトメントを書く前に 

写真学校で学んだ人から聞いたことですが、写真学校では作品を作る時、ステイトメントを作って、それから作品に取り掛かるそうです、僕自身もこのブログでそこをはっきりさせることが大事だと書きました、でもそこには落とし穴があります。
ステイトメントが苦もなくスラスラと書ける、自分の取り組みたいテーマが苦もなく見つけられるなら問題はないんですが、そこで苦労してるなら、取り組み方を理解して作品作りに取り掛からないと、アタマごなしでやって行くうちに思うように前に進まなくてイヤになってしまいます、作品作りを成功させるカギは自分をすごく楽しませるようにすることです。もしやっていて楽しくないなら、まず最初に自分自身を楽ませることに集中すべきで、そうじゃないと続かないしそこはしっかり理解しておきましょう。
もちろん、ある部分ではどうしても高めなくてはならない分、楽しいばかりじゃない、でもずーっときついことは続けても仕方がない、何かをするとはそこに喜びがないと物事は前に進まないのが常です。
作品作りはそこに入れる人と入れないで挫折して終わってしまう人にやはり分かれます、でもどうしてそうなっちゃうんでしょう?
それは作品作りを必要以上に難しく捉え、その難関の精神的な重さで身動きが取れなくなって取り組むこと自体に憂鬱になって動けなくなるケースです、ちょっと厳しい見方をすれば、そこで止まるならそれだけだった、という言い方もできますが、ちょっとしたきっかけ次第で超えられることだってあります。
僕自身も作品は始めからスルスル自由に作れたワケではありません、前は旅に出ないと作れなかった、どうして作れなかったかと言えば、日本の環境は作品を作れる意識状態ではなく日常見慣れた材題で作品を作ることができなかった、やってもなかなか気持ちが乗らない、やっぱり撮るならそれ自体が普段見慣れていない、もっとワクワクする物じゃないと本気で撮れなれなく僕もその壁にずーっと振り回されていましたが、それがちょっとしたきっかけで撮れるようになりました。
もし、始めに何かを撮ろうと決めたけど、何から始めたら良いのか分からない時は、まずステイトメント何て面倒なことなんか放り出せば良いと思います、それは作品をある程度は作れる人のことで、始めからきっかけがない人、何を撮ったら良いのかが分からない人にそれを強要させてしまうともう動けなくなります。
これまで写真学校出身の人たち何人か会って話を聞きましたが、写真学校ってそもそも一体なんなんだろうか?と時々思います、結構高い授業料を払っていますが、肝心なことは何も身についていない理解していない人ばかりを感じます、そもそも一番肝心なことは何も教えていないような気がします、あれではやがて自分らの経営困難になって行く気がします。
写真を学校まで行って学んだけど一向にこれといったものが身についていない人、その原因は何なのか?
それは過去何度もここで書きましたが、人間の思考はアタマで考えて判断し行動することと、感覚で物事を感じ取って行動すること、これらはまったく別の思考回路を使います、感覚で感知したことを自分の意思で何かに置き換えること、これは日常感覚思考からすればどうしても不慣れで自覚的にやっても思うように出来なくてある意味当たり前です。
どうしても自分が思うように出来ないし、そこに大きな意識の壁があります、それに対して自分の思い通りにしようと理屈であれこれ自分自身にムチ打ったところで思うようになるハズがない、これが大前提です。
どうしてもその壁を越えたいと切望するなら、自分で自主的に感覚を引き出せるように訓練をするしかない、これを一定期間集中して取り組みます、つまり感覚という物はどんな物なのかを自分に教え込むんです、これは自転車に乗れるようになるまで繰り返し練習するしかないことと同じです。
乗れるようになったらどってことはないんですが、自由に乗れるまで繰り返し練習をして自分の体に教え込むしか手はない、それは英語習得も同じで英語で話すことを徹底して繰り返すしかない、写真学校はたったそんな単純なことがきちんと集中して教えていない気がします。
じゃあ具体的に突破するにはどうするか?
ステイトメントがまだ書けない人の場合、最初からカタチを決めて作品らしく物を撮るなんて考えはやめるべきです、まずなんでもいいから気が向くものを徹底して撮ること、とにかく常にカメラを持って歩き、見た物、気になった物、興味を感じた物はこうしたらこうなるのか?こうしたらどうなるのか?と見た物をカメラに置き換える習慣を徹底して身につけます、もしカメラが持ち歩けないならスマフォでもいいから徹底して見た物をカメラを通して見るべきです。
とにかく気が向いたものは徹底して理屈は横に置いて感覚的に撮ることに集中すること、もし感覚的なれないなら、感覚のマネごとでいいから感覚を使って見ようとする、これを一定期間続けます、これは案外バカになりません、やって行くうちに発見がいくつかあるはずです、それを徹底すれば撮りたいテーマは必ず見えてきます、ステイトメントだって書けるようになります、要はそれを徹底してやるか、やらないか、各自のモチベーション次第です。本気で徹底してやってもまだ一向に撮りたい物がさっぱり見えないなら、それは写真が向いていないのかも知れない。
まずなんだって同じですが、それくらい徹底すれば必ず次のステージが見えるハズです。
写真学校とかカメラマンアシスタントの怖いところは、耳で聞いたことがそのまま自分の実力と勘違いすること、アタマで分かった気になって現実に体を動かして習得したものがなく、持ってる情報量に比べて実力が伴わない人がとにかく多いです。

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