FC2ブログ

アトリエ水平線より

渡会審二の写真日記

モノ作り悦楽指南 

昨日日曜日、渋谷のスペイン坂で友人が個展をしてるので見に行ったついでに東急ハンズに立ち寄りました、ハンズに来るのは本当に久しぶりのことで多分20年ぶりくらいじゃないかと思います、考えてみればあれから僕は家一軒を自分で大工と一緒に作った体験もしたり、、、モノ作りはあれもこれも一通りさせてもらい僕も年を取ったわけです。
ハンズに立ち寄った目的は具体的用件でインチ規格のネジを探していました、大船のホームセンターに行けば手に入るのは分かっていますが、渋谷に来たついでですし、久しぶりにハンズを見たくなりました。
ハンズと僕の関わりは以前僕らがまだ東京に住んでいたころ、時代はまだ90年代ですが東急ハンズはモノ造りの聖地のような場で、何かを作る、素材を探す、モノ造りの気分になりたければ、まずは東急ハンズに足が向かったモノでした、ハンズに行けばあらゆる素材マテリアルが揃った場所で、そこでモノを見てると1日が終わるくらい当時の僕らには時間が潰れる場でした。
また当時のクリエーターたち、スタイリストさん、美術さん、そこで必要な撮影小物素材探しはみんな東急ハンズの紙袋に入っていたものです、東急ハンズは私たちクリエーティブ関係の人たち御用達で大きな影響力があり、その名は全国に知られ支店もあちこちにありました。
とどのつまりはあのころはモノを作るとはハンズにお世話にならなければ何も話が始まらなかった時代だったのかもしれません。
昨日久しぶりに行ったその印象は確かに一店舗にあらゆるカテゴリーの素材と用品が一堂に揃ってるのは魅力で相変わらずの集客数だったけど、ハンズは一時のあのハンズではもうなくなった噂は耳にしていました、もうこの時代、何かが欲しければなんだって通販で翌日送られて来ます、わざわざハンズに行かなくたって素材はカンタンに揃う時代です。
さらにハンズは基本的に価格が量販店にくらべて高く、それはどうなのかな、、、現状は渋谷本店では相変わらずの客数でしたが、各支店は片端から閉店撤退しています。
たしかに店に一歩入るとモノ造りできそうなイメージにまで引き上げてくれるから眠っていた物作りの感性を刺激します、この素材はこんな風に使ってこう考えればこんなことができる、イメージ見本が店内の至るところでディスプレー展開され見本は満載です、それは見てるだけでも楽しいし、普段モノを作らないビギナーでも作ってみたい不思議な気にさせてしまう雰囲気と説得力はやはりそこにはあると思いました、これはビギナーにとってはたまらないでしょうね、、、、。
ただここからハンズの抱える欠陥部分の話になりますが、まず強く感じたのは普段モノ造りはしない人たち相手、作る場所と環境を持たない人たち相手、マンション暮らしの都会の人たち相手には、モノ作り入り口として手っ取り早くて良いかも知れないが、本当に何かを普段から作る人にとってはこれでは非現実的であまり役に立たない場に感じました。
実際、ネジのコーナーではそのストックアイテム数が少なく、そこで感じたのはほんの入り口程度でしかなく僕が探していたカメラの3脚に挿すインチ規格ネジ在庫はなくネットで探すことにしました。
また木材コーナーもそうですがあれでは同じ板を1〜2枚買う程度しか在庫数はなく本当にモノを作る人にとってはハンズは間に合わないのが実態でもっと大きなホームセンターに必然的に足は向くしか手がなく、品目数、在庫量があまりにも少なすぎたり、価格設定も高すぎたり、そこは単なるショールームで作り方イメージを見せる場であって、現実的モノを作るノウハウを持った人は多分誰もそこで買わず、仮にそこで見つけたとしても通販でもっと安く買う人が多いと思う
都会の真ん中でこれがやって行ける時代はもう終わった感じがしました、でもその一方ではこんな風にも感じます、今の日本、自分の手でモノを作らない人で溢れた国になって、何でもかんでも量産されたモノばかり世の中に溢れた時代、モノを作らない人にとってはそこは良いショールームであり便利は店なのかもしれない。
今や日本では人が自分の手でモノを作らない風潮、主婦の料理も手っ取り早い簡素化されたモノが多く、職人の工房が街から消え、日本はモノ作り文化が深刻なほど消えた気がします、その点、ヨーロッパではモノ作りの風潮、職人は日本よりまだ健在のようです、鍛冶職人、看板職人の絵看板を店の入り口に掲げる店は今でも珍しい光景ではない、家のフェンスや窓枠も職人モノはまだまだ健在のようです、でも悲しいかな日本ではモノは効率的な安い量産物に支配される一方になりました。
この時代、自分の家を自分で直すとか壁のペンキ塗りを自分でするとか、モノ造りがあまりにもしない大人たちが増えすぎた時代です、東急ハンズはそんな初心者向けに打って付けな隙間産業なのかも知れない、でも通販でいくらでも買える時代ですからハンズはどこまで存続できるのかと感じます。
ちなみにアメリカに行けばまずレンタカーを調達します、車さえあればどこだって走れます、郊外にある大型のホームディポ(アメリカ屈指のホームセンター)を見つけその度に足を止め店内見学します、そこで目の当たりにするのは家一軒分丸ごと買って、そのパーツを小分けに運んで家が建てられるくらいシステムは徹底しています、実際それで建てた人はいくらでもいるでしょう。
ヨーロッパでもそうです、自分の家その周辺の雑事は自分でなんだってやってしまう人は日本に比べて格段に多く、その背景はホームセンターは結構充実しているんですが、残念ですがいつの間に日本人はモノを作らない国民性になりました、世の中は中国製の安物ばかりで間に合わせの風潮になりました、文部省は偏差値教育ばかりするんではなく、もっとそんなゆとりの生き方が指南できる人材をもっと揃えるべきではないかと僕は憤りを強く感じます。

この記事に対するコメント

コメントの投稿

Secret

トラックバック

トラックバックURL
→http://suiheisenbiz.blog52.fc2.com/tb.php/2057-0c873d61
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)