アトリエ水平線より

渡会審二の写真日記

小石川植物園とウインブルドンコンモン、公園指南 

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小石川植物園


昔、二十歳のころ、ロンドン滞在中、縁あってロンドン郊外ウインブルドンの豪邸で下働きしたチャンスがありました、そこでの仕事で夕方3時くらいになると歩いて20分くらいのウインブルドンタウンのパン屋までパンを買いに行くのが僕の毎日の仕事でした。
僕の住んでいた家の近くにはウインブルドンコンモンと言うとてつもない大きな公園があり1周すると1時間では利かないと思います、時々公園内を寄り道したり好きな道を通ってパン屋まで行っていた、帰宅に時間がかかってもマダムに「こんな遅い時間まで一体どこを歩いていたの?」と厳しく問われることはほとんどなく、結構自由に好き勝手にやらせてもらっていたおかげであの辺りの散歩道には詳しくなったと思います。
あれから35年以上経って久しぶりにロンドンを訪れた時ウインブルドンに真っ先に足が向いた、まずパブでワンパイントペールエールを一杯引っ掛けてほろ酔い気分になってウインブルドンを散策した、あのころはまだ若く目に止まらなかった風景が今では次々に目に止まって興味は尽きなかった、やっぱりロンドンの中心と違ってここはいいとこだな〜と思った。イギリスでこういう場所を見ずして知らずしてイギリスは見たことにはならないと僕は思う。
イギリス人はあまり食べ物にはうるさい国民性ではないは有名だけど公園文化、ガーデニング文化、森散歩文化、植物園、植物に関するすべてがイギリスが発祥です、これに関してはイギリスは奥が深くそれに触れると人生観が変わってしまうと言っても過言じゃない気さえする、それが僕の意見です。
そんなわけでロンドン郊外の公園は本当に良い、イギリスの公園は管理されたところと管理されていないところ、必要以上に管理してはならないところ、その分別感覚が絶妙で良い、この分別感覚は日本の公園にはない感覚です、日本の役所にはそのセンスがまったくないも同然です、そもそも公園が分かっていない役人たちが背中を押され仕方なくひどい公園を作る、日本ではそれを公園だと思い込んでいる人たちが多い。
日本の公園はまず樹木が管理され過ぎている、その枝ぶりも揃いすぎていて公園を歩いていてつまらない気になる、イギリスの公園はいい意味で木々がバラバラで揃っていない、その枝振りは無軌道で美的だと僕は思う、人によって作られていないから美的なんだと思う、ヨーロッパの大きな公園のほとんどは意図して作られたものではなく、もともと森だった場をそのまま公園にしたものがほとんどで散策は自然で楽しい。
下の画像で分かる通りウインブルドンの公園では園内で馬の散策が可能です、しかも馬専用ダートやゴルフコースまで揃っている、あっちの公園文化がいかに成熟した文化であるかが画像を見て少しは分かるかと思う、とにかく若いころウインブルドンでショックを受けたのはあっちと日本ではこの手の文化レベルはここまで違うか?と思った。
しかし物事とはおもしろいもので日本にも良い場所はまったくないわけではない、ロンドンの公園ほど広くはなく森も深くはないしサイズも小さい、でも役所が作ったおかしな公園よりはるかに良い場所、それが小石川植物園だと思う、ここを散策しているとおかしな管理はされていなくどこか無軌道な枝ぶり、そこに表情があって僕は好きです。
下の画像は小石川植物園の無尽蔵な木々の枝振りです、この植物園はあえて作られたものではなくもともと江戸幕府の薬草園だったところ明治政府になって東京大学に受け継がれた場所です、つまり日本で最も歴史ある植物園です、園内には明治の初期から日本にない木々を海外から持ち込まれた木がたくさんあって、日本ではあまり見慣れない巨木がやたらに多く、 僕にとっては日本でイギリスを感じる稀有な公園スペースです。
そろそろ春になるので昨日、次の魔法植物園の方向性をどうすべきか下見に行って来ました、ここはおもしろい場所だなと行くたびにロンドンを思い出します。

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