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アトリエ水平線より

渡会審二の写真日記

70年代後半に体験したイギリス人の豊かさ 

昔、二十歳の頃、イギリスに10ヶ月くらい滞在していました、特にこれと言った目的計画を持って行ったわけではかったけど今振り返って見ると、これから大人になって何かをするには、まず海外での行動力はどうしても身に付けておきたかった、海外生活体験を通して海外に対する意識の壁を少しでも取り除いておきたかったと考えていたと実感しています。
あのころ僕は大学に行って勉強するとか会社に就職するとか、その選択肢はまったくなく少しもリアリティーはなかった、関心ごとはまずある程度の語学力と海外での行動力と国際感覚はどうしても養っておきたかった、それが前提でそこから考えは始まるんではないかと考えていたんですが、今思えばその考えはあながち無知な幼稚な考えだったとは思わない、むしろ良くそんな風に考え実行したモノだと思う、あの体験は今にして思えば貴重な体験でなかなか悪くない選択だったな、、、、と今になって思っています。
と言うか、人は何かを選ぶ時、明白な裏付けがあって何かを選ぶみたいだけど、確かにそういう考えもバカには出来ないけど、要は自分が何がしたいのか、自分がしたいことにまっすぐ突き進む考えって単純だけどやはり大事だと思う。
あの当時の僕のイギリス体験はその後の僕の人生に大きな影響を与えた、そこで得た経験と眼差し、そこで養った世界観を起点にいろんな思考ができるようなった、それはその後の僕の大事な財産になっていると今になってより深く実感しています。
しかしあの当時は行き当たりばったりで行ったは良いけどアテもなくなんの計画もなかった、そのうちロンドンで毎日でブラブラ生活に飽き飽きし、しまいに軽いうつ状態になってこんな生活はもうこれ以上続けられないとロンドンで自転車を買ってスコットランドの北の果てまで北上しイギリスを一周をする旅に出た。

あの当時の70年代後半の日本はどんな時代だったか少し話すと70年代くらいから日本の経済力がガンガン上がり世界の先進国の仲間入りを果たしたころだったと思う、かつては1ドル360円だった円が強くなり円と外貨レート変動は激動の時代だったと思います。
僕がイギリスに渡った当初は1ドルが250円あたりだったけどわずか数カ月で1ドル200円を切るくらいまでに上がり円の勢いは上昇した、イギリスでの手持ち通貨が円だった僕にとってはレートは日に日に有利になって行きました。
日本を出発した当時はピンクレディーがまだ出始めたばかりがイギリスから帰国したころにはいつに間にか爆発的人気になりUFOが大ヒットしたころでした、また沢田研二が「片手にピストル〜っ」って歌っていたころで日本では誰もパンクってことばを知らなかった時代にロンドンではパンクは全盛期だった、あのころの日本はわずか数年で何もかもが進化した激流のように時代が変わった時期だったのかもしれない。
僕がイギリスに渡ったのは、実ははじめはどうしてもフランスに行きたいと願っていました、でも当時イギリス経済はガタ落ちポンド下落で日本円が有効に使えるから、あの時ロンドンに行くのはチャンスだと聞いて、フラフラと根拠なくフランスからイギリスへと気分は変わりました、当時のポンドは1ポンド約500円でしたが1ポンドはおよそ1000円の価値感覚があってイギリス滞在は日本人にとっては相当お買い得だったと思います、今思えばフランスを選ばずイギリスを取っておいて本当に良かったな、、、としみじみ思います。
当時の日本の工業製品の世界評価は一気に高まった時期で海外を歩けばどこでも日本製品が目に飛び込んで来た時代ですが今思うと当時はまだ物が立派だった時代で日本製品が世界ブランドになったことはなんだか誇らしいことに感じた時代でした。
しかしそれとは別にイギリスはいくら経済が落ちたとは言えかつては七つの海を股にかけた偉大なグレートブリテンだったわけです、しかしそれらの栄光はかつての話で、僕がいたころのロンドンは混乱の真っ只中で、街には失業中のパンク連中であふれていたころで、でもそれらは話に聞いたイギリスで実際のところその国の経済力のリアリティーは僕が見た印象はとは何か違ったものに見えました。
自転車で延々のイングランドを北上して走り続けて実感したのは、この国のどこが落ちぶれたイギリスなんだろうか?逆に 日本は豊かになった豊かになった、と散々耳にしたけど日本のどこが豊かなんだろうか?毎日イングランドの野原を走りながら感じました。どう考えても少なく見てもこの国は間違いなく日本人よりずーっと精神的に豊かだと思いました。
あの国に滞在して、毎日イングランドを自転車でゆったり北に向けて走っているうちにイギリスって国が少しづつ見え始めイギリス人ってどういう国民性なのか自分なりに感じ始め、その時初めて豊かさってなんなのか僕なりに「この国は腐っても鯛だな、、、」って感じました。
次回に続きます。

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