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アトリエ水平線より

渡会審二の写真日記

先日の新幹線事件について思うこと 

昨日は先月スウェーデンロケの新聞広告が掲載になり、自分の作ったものが人の目に触れたり賛辞や声をかけていただける、自分の存在する場があるってありがたいと思います、でも僕はたまたまその運に巡り会えたけれど、もしその縁に恵まれなかったら、自分はどうなっていたのか思うとやるせない思いがします。
先日、新幹線の中で刃物を振り回し犯人の行動を止めに入った方が巻き込まれ命を落とした残念な事件がありました、こんなことがあるから人はだんだん危険な場、厄介な場には関わらないようになってしまうんだなと思い、事件を見ていました。
この事件はちょっと他人事には思えない気がして加害者の背景を読んでみました、そのきっかけは加害者が警察に囲まれ連行される時の表情です、普通はうなだれたり、顔を隠したり、後悔とか恥しさ、放心状態とか、犯罪者特有の表情がありますが、彼の場合それがなく、前を向いた表情でどこか真っすぐな意志すら感じました、こんな書き方は反感を買うかも知れないんですが、これはきちんと書いておきたい話です、僕にはその表情は嫌な印象はなくむしろ親近感すら感じてしまったんです。
とても殺人なんかする人ではなく、多分そうせざるを得ない状態だった、精神的にとことん追い込まれていたんだなと見えました、もし彼に何らかの能力があって世の中でそれが発揮できて、みんなから彼は認められる活躍の場所があったなら、彼はこんな殺人なんかしなかった、そう思います。要するに居場所のなさが彼をそうさせてしまったと僕は思います。

僕は中学校の時、彼と似た表情をした仲良しがいました、僕はその友人に出会って自分の隠れた能力を引き出してもらった気すらしています、友人はかなり天才肌でした、でも性格が変わっていて自閉症気味でした、学力はずば抜けて優秀でアタマの構造が普通とは違っていた、感覚が鋭く楽器を持たせたら才能の発揮ぶりは素晴らしかった、でも彼は大勢の人と上手くやれるタイプではなかった、彼は周りから一目置かれていたけどそんなことにまったく興味なく不思議と僕とはウマが合った、彼が時々見せた表情が今回の加害者の表情と妙に一致しています。
気になって今回の事件の流れと加害者の育ち、家庭背景をザーッとネットで読んでみました、見えて来たのが僕の人生背景と共通点がいくつかあったことです、彼は元々は学業優秀で小児発達障害、父親との確執、さらに定時制高校卒、愛知県出身、彼と僕は学業以外はだいたい一致していました、でもそれを読んで思ったのは、こんな境遇で育ったならこんな事件をやっても不思議はないな、、、、と言うことです。
彼の人生はどこか行き場のなさと人生の痛みを思いました、特に思ったのは、これはこのブログで何度も書いて来た話ですが、小児ADHD (発達障害)を背負うと、家族や周囲の大人たちが理解があるか、まるで関心がないか、でその子の人生は大きく明暗差が出ます、少なくともその異質な個性を深く理解できなくても、彼を抱擁してあげる親下で育たないときつい人生になってしまう。
それを見ると彼は父親とは確執があって行き場がなく祖母と養子縁組をしていたようです、母親とはどんな関係だったかは分かりませんが、謝罪文を読んだ限りでは父親よりはまだ親近感を感じます、僕だって父親とは確執が始まりそうな微妙な時期に死別しました、でも兄貴ともウマが合わなかった、でも母親が僕を締め付けないでいつも変わらず抱擁し自由にしてくれたから、僕はなんとか自分の居場所を自分で見つけられたが、もしそうではなっかたら、僕だって彼と同じ運命を辿ったと思う。
多分、彼は個性の強い扱いにくい子だったと思います、だから周囲とは波長が合わず行き場がなかった、もしこれがなにか才能と発揮する場があって評価する人、いい友人に囲まれていたなら、彼はもっと健全な生き方ができたと思うんですが 彼にはそれがあまりいなかったと思います。

ADHD(発達障害)について軽く話します、これがあるから知能が低い、脳障害を抱えているわけではなく、ただ普通とは感覚がズレているから、普通の場に上手く馴染めなかったりします、これは側で想像する以上にはるかにいろんな場面でキツイ人生を体験します、そこから上手く這い上がって行けないと人生悲惨な目に会います、事実アメリカの統計では発達障害者の犯罪率、離職率、離婚率、自殺率、は健常人よりずーっと高い数字が出ています、多分発達障害者では成功者より、破綻者の方が多いはずです、でも世の中ではそれは理解できないんです。
発達障害自体に問題があるんではなく、世の中という器で発達障害者はみんなが思うほど楽ではないと思います、これは極端な例かも知れないけど、足し算は理解できないけどピアノは上手くできる、片付けは苦手だけど素晴らしいインテリアデザインはできる、普通にできることができないけど、みんなが出来ないことがたやすくできる、これは厄介でみんなから理解がされない扱いにくい子になります、成長期にこの個性を持ってしまうと周りと波長が合わず生きてることが苦行になります、僕はその気持ちは十分すぎるほど分かる気がします。
また彼の父親も相当なズレ者です、記事を読んだ限りでは極めて個人的な発言をしていてあまり社会性のある方ではないのが分かります、子供がまだ成人する前に息子を戸籍から外したそうです、言い分は息子が勝手にしたと言っていますが、親として責任がまだある未成年の行いは法的に親の責任になりこれはおかしな話だと思います。
僕の場合は、自分の個性が感覚表現では生かされ、自分の居場所になっているけど、自分の居場所をうまく見つけられない人にとってキツイ人生だと思うし、彼の今回の事件はちょっと他人事には思えない出来事です。
最後に、20年前に亡くなった法隆寺の宮大工棟梁の西岡常一氏の言葉を思い出します、今の建築の考えはクセのある木材は使えない物、無用な物として捨ててしまうが、飛鳥時代の大工の考えはそうではなくクセのある木材については、、これはこれでこれじゃなければならない、その活用法を上手く見つけ出して使っていた。
アメリカのある企業では発達障害じゃないと雇わない会社すらあると聞いた、どうしてなのかその理由は発達障害の方があらゆる観点から見て健常人より集中力が高いから、それが彼らの言い分です。

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