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アトリエ水平線より

渡会審二の写真日記

目線が一皮剝ける 

最近、僕がずーっと写真を教えて来た友人の写真が一皮剥けたな、と思いました、これまで彼と一緒にいろんなところにも行き、僕が物を捉える一瞬を彼は横で見たと思います、最近は行動を共にすることがなくなりましたが、最近彼の写真に変化を感じました。
一体彼にどんなきっかけがあったのはか知らないけどFBで見る限り一皮剥けたことを感じました、薄い一皮ですが、意識としてはすごく厚い一皮だったと思います、本人にその自覚があるか、どうかは知らないけど、多分対象物の捉え方とか、物の見方、絵の構成、その意識は以前とは変ったと思います。
それは泳げなかった人が泳げるようになった、自転車に乗れなかった人が乗れるようになった、今まで知らなかった感覚を使って写真を撮ることを知った境地でしょう、こればかりは体験しないことにはいくら説明しても伝わらないと思います。
僕がこれまでワークショップでこれを教えたかったんですが、何度かやって自分が思うほどこれが伝わらない現実を知りました、光とトーンの扱い方で写真表現をする、目で物を見るのではなく感覚の目を使う、描くとは心の表現感覚をもっと活用する、アタマで物を捉えようとしても物は遠のくばかり、でも考えてみればこれは知らない人にしてみれば未知の概念です、その概念をたった2日間で教え意識を変えること自体、土台無理なのかも知れません。
これは薄々生まれつき知っている人もパラパラいる気もするんですが使いこなしている人に出会わないと多分いつまでも分からないんではないかな、、、、と僕は思います、写真をプロでやってる人でもこれを知らない人は多くこれが深く理解できれば必ずレベルが上がると思います。

でも問題はここが終着点ではないんです、ある程度、写真にハイレベルな上がりを求めるなら、これが分かるのは当たり前でまだスキルです、逆にここが理解できたなら、気持ちの状態の如何にかかわらずいつだって自由に使えるわけで僕は広告撮影ではこのスキル一本で食べているようなものです。
作品作りの醍醐味っていうのはここからなんで、ここからはスキルではなく感覚世界に入ります、このスキルばかり頼って写真を撮っていたところで写真はつまらないものになってしまいます、それでここからその先の描き方についての四方山話をします。
昨年末、友人と一緒にある大物ミュージシャンのライブに行きました、僕は付き合い程度で行ったんですが、友人はそのミュージシャンが根っから好きで彼の青春時代はその音楽一色だったから、彼はライブ会場でその音楽を聴いた瞬間から心は時空を超え青春時代にスリップしてたわけです、でも僕はそれにまつわる思い出にまったく縁がありません、彼と僕は同じライブ会場にいても感じることの差は埋めがたいものがあって当然で意識共有なんかできるわけがないわけです。
人の心を捉える写真のカギはここにあります、つまり捉えるモチーフと自分の関係性がどこまで強いか、そこがカギです、モチーフと自分の心に繋がり(実体)があれば、それは間違いなく写真に表出します、特にこれといったものがなければそれしか写りません、モチーフと自分の関係に実体はなく、ただ単に記号で撮った作品なら記号しか写らないはずです、それでいい写真を撮るのはそもそも無理な話だと思います。
記号で撮ることとは、湘南の海を撮るとか、アジサイの季節だからとか、夕日の時間帯とか、それを撮るきっかけはそpれになんらかの動機があって撮るんではなく、記号から入って撮っているわけです、捕り方さえ心得ていればそこそこには写りますが、その先、どこにもい行けないわけです、これは年月を重ねたから上手くなるとかではなく、そういうきっかけで撮っても人の心を捉える写真が延々に映るはずがない、まずその当たり前の原理が理解されていない。
自分が何をモチーフに作品展開するか、じっくり自分の心が何に惹かれるのか自分と向き合い、自分は何をどうしたいのか、すべては自分から引き出すしかないわけです、そうなればまずモチーフ集め、モチーフの選択にどれだけ問題意識が高いか、そこが理解されていればそこから始まる筈です。
僕は昔からスピリチュアルな魔法世界が好きでした、魔法にまつわるおとぎ話や神話が好きでした、中身の深い魔法話はゾクゾクしてきました、ゲド戦記が好きでした、ハーメルンの笛吹き男も好きでした、年を取っても相変わらず、この手の魔法は好きです、じゃあ、いっそのこと魔法植物園を自分で作ってしまえって始めたのが魔法植物園というテーマですが、今後どう魔法をかけたらこの作品はゾクゾクするのか今思考中です。
話を始めに戻します、話はあらぬ方向に行ったようですが少しもズレていません、問題は先に書いたように友人が一皮剥けた、写真目線とその捉え方をなんとか出来て自由に捉えられるまでなった、さて、、、それが出来てやっとなんとか今ここに書いた自分の感情表現ができるんです、もしそれすらできなかったら、多分何をしようが、ずーっとカタチを撮るだけで終わると思いますが、それではどこにも行けないはずです。

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