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アトリエ水平線より

渡会審二の写真日記

その思考が出来る人が才能を持った人なのか、 

数年前、ちょうど震災の前の年、広告で賞をまとめて取って、コマフォトに特集してもらって、写真学校で何回かトークし、個展も頻繁にやったりで、カメラマンを目指す若手たち相手にワークショップを定期的に開いていました。
これまで何人かに写真を教えましたが、パッと見て、この人は伸びる、、、この人は難しいな、、、と感じる人がどうしてもいます、だいたいは1日話すればその人の思考スタイルがほぼ見えます、つまり物事を感覚で捉えられる人かそうではない人か、これまでの僕の経験ではそこにまさかの番狂せは一つもなかった。
昨日も書いたように、それらの観察から知ったことは、点と線の視点、パッと閃きの視点ではなく蓄積から物が見る視点を持ってるのか、それが僕の結論です、線とはその人の心の世界観です。これは一つの出会いは素材として受け止めその素材をどう料理したら美味しい料理になるか考えられます。もしその世界観がほとんどなく料理本レシピだけが頼りなら、それはレシピに沿った料理でしかなくまだ自分の料理にはなっていないわけです。
でも世の中の思考はわりとレシピ感覚が主流でほとんどはこの感覚です、砂糖1杯塩2杯、大鍋で10分煮込む、、、、、写真を教えるときのお決まりの質問は「それどうしたら出来るようになるんですか?」もし僕が、心の中に世界観を作って、あなたがそれをどう受け止められるか?そこまで心が成長したら出来るようになりますよ、、、、と話したところで仕方がないし説明の仕様がない。
僕は料理が上手いと人によく言われます、うちに客人が来て出すのはアジアの屋台料理ばかりです、作り方は料理本100%ではなくアジアの屋台で美味しかった感覚を再現します、現地の勢いとか体温が料理になんとか残っていると思います。下手なエスニック料理店で食べるより美味しいと言われることもあります、実際に日本で食べるタイ料理は現地の味を知ってると味と勢いはまるでなく物足らない気になります。
それは写真も同じことが言えます、僕は写真に最も重視してるのは体温とか気配とか描きたい雰囲気です、被写体から印象をまず大事にして自分の味付けでどうなるのか考えます、そこが自分の世界観なんですがシャッターを切る前にだいたいアタマの中でそこを描きます、そこに時間をかける場合もあれば、さっと見える場合もある、基本これまで拾い上げた心のライブラリーの蓄積が(それが世界観ですが)なんらかの判断を出します。
ただ問題はこれまでの心のライブラリー(世界観)があるから、人より構築脳力があるのか、これは生まれ持った能力なのか僕もそこは分からない、最近精神科で脳内のあらゆる分野のIQ数値を検査したんですが感覚数値は高くそれはスポーツ選手と同じで日常に使い込んでるから高いのか?と聞くと、生まれ持った説が今のところ有力とのことです。

話を元に戻します、僕はワークショップで教える内容は昨日書いた通りの空間の捉え方についてです、普通のアマチュアカメラマンで空間に意識がある人、それを自由に捉えられるカメラマンなんて見たとこがない、でももしその技が扱えたなら写真の幅は確実に広がるしチャンスを結果にする回数は間違いなくアップするはずです。
なので僕は自分のワークショップではすごい技を教えている自負がありますが、残念なことにそこを正しく受け止め自分のモノにした人はほとんどいない。僕の教え方が悪いのかもしれませんがワークショップですべて理解できるまで親切に教えていないこともあります、これは意地悪ではなく、いくら教えたくたって多分ワークショプだけでは無理でしょう、そこからどうするかは各自の認識次第、努力次第と考えています。
またそこまで手取り足取りもしたくもないし、それ以後は各自の受け止め次第です、カンタンに言えば僕は一粒の種を与えたにすぎず、その種を育て実を取るか、育てられず枯らすかは、あなた次第ですよ、、、と言う意味もありますが、大半は育てられずに終わります。
これは才能があるから出来る、ないから出来ない、この一言では片付けて欲しくないです、結果が出ない人は、それ以後の思考の熟成をしなかった人で、結果を出した人は、それ以後の思考の熟成が続けられた結果です。
でもこれが出来る人が、そのそも才能を持った人ということなのか、、、そこからは僕も今ひとつよくわからないです。

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