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アトリエ水平線より

渡会審二の写真日記

プリンシパルのない生き方 

新渡戸稲造の名著作に「Bushido」武士道があります。僕が知る範囲では、書いた経緯は奥さんはアメリカ人で夫婦共にキリスト教徒としてアメリカ生活を長くしていたそうだ。
ある時、ある人が新渡戸先生に西洋人にとって人間の生き方の根底にはキリスト教があるが、キリスト教徒じゃない日本人は一体何を軸にして生きているのか?と聞かれた、その時、新渡戸先生はさっと答えられず、返す言葉に困ったそうだ、しかし盛岡藩武士だった新渡戸先生は日本人には武士道があるじゃないかとそれから西洋人に向けた日本人紹介の意味を込めて「武士道」を英語で執筆し出版した。ちなみにこれは日本語では書かれていないから、読みたければ日本語に訳された本を読むしかない。
それがアメリカで出版と同時に知識層の間で話題になって有名な著作となった、時の大統領からエジソン、自動車のフォードや鉄鋼王のカーネーギーまでみんなで武士道を夢中になったと何かのコラムで読んだ、多分西洋人の感覚にはない日本人独自の思想性にショックを受けたと思う、僕も最後までは読んでいないが武士道は目を通したいと日本語訳「武士道」を途中まで読んだ。

さて、話はいつものようにズレるが、吉田茂首相のブレーンを務めた元祖イケメンの白洲次郎氏は戦前にイギリスのケンブリッジ大学に留学した方だけど、この方は戦後吉田茂総理のブレーンとして名を馳せ、その後「プリンシパルのない日本人」と言う著作を書き残した、辞書ではプリンシパルの意味はなんだかおかしな訳になっちゃうが、要は軸となる思想性がない日本人という意味だと僕は解釈している。
これは巷で散々語り尽くされている「村人日本人」が日本人の根底に根深く付着していることの現れで、考えを持つ生き方より、決められた約束事や掟に抗わず受け入れることを良しとし、それが今でもしっかり染み付いた日本人の生き方、考え方からすれば自由に自分の思想性を持つことはできない。そう言う思想性のある生き方には日本人はどうも馴染みがない人が多いのか、それがこの国の風潮のようだ。
思想がない、思想がある、これは難しい話だ、それがないのはやはりちょっと問題だと思うが、、、、そもそも思想とは思想が先ではなく、自分の生き方、考え方についてあれこれ悩んだり、考え突き詰めていくうちに「結果として思想領域」に入るのが自然であって、そもそも思想性がどうのと、思想が先に来るようでは何かおかしな気がするし、本末転倒な気がしてならない。
でも確かに思想とは考えようによっては厄介なものだと思う、「思想なんて百害あって一利なし」と言う考えだってある意味、もっともな話だ、変に思想にハマったりクチ達者になるとタチが悪くなる、またこの手のクチ達者な女子は世の中からは好かれない。
僕らがまだ幼い時に流行った学生運動だって、ある意味では不可避な意味のあることだっただろうけど、そこに思想があったと言うより、運動自体が一つの時代のファッションだったとも言えそうだ、大半は本質より知的運動にカブれて参加していたような、そもそも世界の歴史的革命なんてその反動はロクな話はなく悲惨な結果ばかり聞こえる、要するに思想とか主義からは人類は何も学ばず何も生まなかったのかも知れない。
でもだからと言って、まったく思想性のない生き方、まともな議論すら出来ない生き方、これはこれで困ったものだ。特に文化的な生き方を目指す人、それを嗜む生き方を目指すなら、それなりの教養、ウンチク、講釈、へ理屈、思想かぶれ、クチ達者は一時は麻疹みたいに通過していない人の生き様はやはり物足らなく説得力のなさがどうしても感じる、それにハマった、思想にカブれた経験のない文化人はどこかタチが悪い、散々ハマって、散々議論して、カブれることのバカバカしさ、愚かしさをしっかり味わって、最後にやっと本質と言うゴールに辿り着けるんじゃないかな?って僕は思うけど。
それを早く卒業するか、いつまでも卒業出来ないか、老人になってもまだ思想を刀のように振りかざすタチの悪いジーさんは世の中にたくさんいる。
さて結論として、やはり人間として軸のある思想性、いわゆるプリンシパルを持った生き方はとても重要だ、これがないと、写真を撮ってカタチにまとめ表現することが結果としてとても貧弱にならざるを得ない。また自分の表現の稚拙さに気がつけないし、これがいかに必要な要素であるか、それが「プリンシパル」なんだなって感じる。
あるアメリカの知識人が言った、7000万人もの人がトランプに票を入れたこと自体が恐ろしい。

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